ジャブローでのサングレ・アスル争奪戦が終結。宇宙に打ち上げられたザンジバルを追って、各方面の動きが慌ただしくなる。そして一人宇宙に放り出されたリミアの運命は?
Ark Performanceさんの漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』12巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
前巻『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』11巻のレビューはこちら
『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』12巻 主なあらすじ
- 「茨の園」に移動した元・キマイラ隊の面々。ザンジバルのブースター噴射光を観測したリーダー・ジーメンスは、その動向に備えてザンジバル級キマイラの出港準備を進める。
- 地球では、再び会談するゴップとヴァースキ(とジョニ子)の姿が。その中で、衛星軌道上でジャブローを監視していたムサイの話に。それだけの艦隊を動かせる人物は…シャア・アズナブル?
- さらにコロニー・スウィートウォーターのネオ・ジオンは、「ザビ家の復讐装置」の中身である「アスタロス」の奪取を検討。5th・ルナ降下作戦と効果を比較するが、総帥・シャアの決断は…?
- そしてレッドたちは、FSS会長フーバーと合流。オクスナーの意向を汲み、サングレ・アスルを追うことに。アーガマ級ニカーヤを宇宙へ打ち上げる準備に入る。果たして一人サングレ・アスルに搭乗したリミアを救うことはできるのか?
12巻 レビュー
リミア一人を乗せて、ついにジャブローから宇宙へと飛びだったザンジバル級サングレ・アスル。それには「ザビ家の復讐装置」=環境破壊兵器「アスタロス」を秘匿した、旧ジオンの巨大プラント船「ミナレット」へ繋がる情報が。
ゴップの連邦軍、オクスナーのFSSがそれを追うわけだが、そこに参戦するのがネオ・ジオンのシャア・アズナブル!『ジョニー・ライデンの帰還』は『逆襲のシャア』以前の物語だが、ではなぜシャアはサングレ・アスル争奪戦に加わるのか?
『逆襲のシャア』では冒頭、地球に5th・ルナを落としたネオ・ジオンだが、本作ではその作戦より「アスタロス」の方が人類を宇宙へ上げるために効果的なのでは?という議論がなされ、それが採用された、という経緯。
もちろんこれはあと付けではあるのだが、こういう「それっぽさ」が練り込まれているのが、『ジョニー・ライデンの帰還』の面白さ。
一方のFSSでは、フーバー指揮のもとアーガマをカタパルトから宇宙へ打ち上げる作業が進む。その中で旧ジオンの潜水艦乗りをスカウトするわけだが、そこでキーになるのが「ジョニー・ライデン」と目されるレッドの動向。
本作ではレッドがジョニー・ライデンかどうか、というのは終始ボカされており、また本人もそれを否定しているのだが、さてジオンの英雄であるジョニー・ライデンを慕う軍人たちを前に、彼がどのような発言をするのか?というのも大きな見どころ。
そしてリミアを追って宇宙へ上がらんとするFSSに合流するのは…あの男!『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』13巻へ続く!
【付録:12巻登場の主なMS・MA・その他兵器】
- 高機動型ゲルググ改(レッド機)
- アッガイ
- ザクⅡ
- リック・ドム
- ジム
- ヘビー・ガンダム
- ジム・ナイトシーカー(複合機)
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