エコノミーと太田の2号機を破壊し、レイバーショウから「飛んで」逃げた黒いレイバー・グリフォン。その後、山中でその残骸が見つかるが…?
ゆうきまさみさんの漫画『機動警察パトレイバー』5巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『機動警察パトレイバー』5巻 主なあらすじ
- 野明の目の前から飛び去った黒いレイバー・グリフォン。その後、千葉山中に謎の飛行物体との報が入り、機体の一部が発見される。
- 一件落着…かと思いきや、それは企画7課の偽装工作。グリフォンとバドは、内海・黒崎らによって秘密裡に回収されていた…。
- 一方、レイバーショウの会場で内海の部下に撃たれ、入院中の熊耳。犯人の一人が「リチャード・王」であることを松井刑事らに証言。その過程で作成した似顔絵から、それが「シャフトの内海」である可能性が浮上する。
- 松井刑事は、内海を訪ねてシャフト本社へ。それを知った専務・徳永は激怒。シャフト社内の汚れ仕事を担う「シャフト・セキュリティ・システム(SSS)」に内海とグリフォンの「保護」を依頼する。
- その動きを察知した内海らは、専務に造反。グリフォンのベースである「さんぐりあ号」で東京港へ。待ち受けるSSSのレイバー「キュマイラ」と激突する!
- そして黒いレイバー出現の報を受け、出動する特車2課第2小隊!レイバーショウの件以来、気持ちを高めてきた野明。新装備「ライアットガン」を携えて、グリフォンとの第2ラウンドに臨むー!
主人公・野明の成長
レイバーショウでグリフォンに逃げられて、また熊耳・遊馬が負傷、2号機も使えないという状況で、「モヤモヤ」を抱える野明。
しかし千葉山中に落ちた黒いレイバーがダミーであると判明してからは、気合を入れ直し!「再びの対決」に向けて気持ちを高めていくその様子、「成長する主人公」らしさがあって、読み手の気持ちも高まる!
また後藤隊長以下、割と不器用な性格をしている彼女を影に日向にサポートする、特車2課第2小隊メンバーにも注目。1巻での第2小隊創設を振り返ると、何とも感慨深い。
東京港の対決!
一方、徐々にその性質が顕になってくるのが、シャフトの内海。
テロ組織「地球防衛軍」のスポンサー「リチャード・王」としての顔も持つ彼。上役の命令も聞かず、挙げ句の果てには社内のセキュリティ組織と対立。「これはちょっと普通(の悪役)じゃないぞ…?」と思わざるを得ない。
そして東京港に乗り込んだ内海らは、グリフォンを繰り出してSSSのレイバー「キュマイラ」と大立ち回り!必殺技「ジェットストリームアタック(笑)」を仕掛けるキュマイラを蹴散らしていく。
そこに駆けつけた野明のイングラム1号機は、強力な散弾銃「ライオットガン」を装備してグリフォンの前に立ちふさがる!第2ラウンドを開始した両者、果たして勝つのはどちらかー?『機動警察パトレイバー』6巻に続く!
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