ゲイルによるスクールシューティング後、チャーリーを取り巻く環境は一気に悪化。事件の責任が彼にあると考える住民たちが、家を取り囲む!そしてALAは新たな行動を…。
うめざわしゅんさんの漫画『ダーウィン事変』3巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『ダーウィン事変』3巻 主なあらすじ
- 過激な動物保護に端を発するスクールシューティング。事件やヴィーガンに反発する住民たちは、ALAが担ぎ上げようとするチャーリーに怒りの矛先を向ける。
- また事件の影響で、チャーリーに市民権を与える動きが頓挫。支援するリナレス議員はチャーリーの養父母に「謹慎」を要請。「テロ集団から名指しでリーダーに推薦を受けた状態で、権利獲得の裁判なんてできると思う?」
- さらにFBIも動きを見せるなか、近隣の住民たちが行動を開始。チャーリーの家を取り囲み、「シュルーズから消えてくれ。あの不吉なサルを連れて」
- 不穏な空気が増す中、「チャーリーを殺す計画」を町の有力者から聞かされる保安官・フィル。チャーリーに対するわだかまりが消えた彼は、町からの退去を養父母に促すが…?
- その後、ルーシーとオンラインで会話するチャーリー。しかしメッセージの内容から、彼女がALAに捕らわれたことを知る。
- 怒りに燃えるチャーリーは単身、武装したALAが待つ森の中へ!一方ルーシーは、リーダーであるマックス=ファイヤーアーベントから、その「真の目的」を聞かされる…!
住民から向けられる敵意の目…
多くの死傷者を出した凄惨な事件。出来る限りの救出活動を行ったチャーリーだが、世間は彼を怒りのターゲットに。
特に激しい動きを見せるのが、家の周辺の住民たち。チンパンジーと人間のハイブリッドであるチャーリーは、特に保守的な宗教観を持つ一部の住民たちから敵意を向けられ、そして許されざる侮蔑を受ける。
なんてことを!…と漫画を読みながら思うが、同時に自分だったらどのように思い、そして行動するか?と考えさせられるのが、『ダーウィン事変』のリアリティ。ひょっとしたらチャーリーを攻撃してしまうのかもしれない…?
友人・ルーシーに危機が…?
四面楚歌のチャーリーと養父母。そんな彼らを助け、心の支えとなるのは、ハイスクールの友人・ルーシー。チャーリーのために精一杯の行動をする彼女は、緊迫度を増す物語の中で一服の清涼剤的。
が、そんな彼女がALAに捕らわれてしまう!そこで展開される「チャーリーVSプロの特殊部隊」の戦いが緊迫感MAXで、非常に面白い。
肉体的にも頭脳的にも、人類を大きく凌駕する能力を持つハイブリッド・チャーリー。だが夜の森に溶け込む特殊部隊に、その力は通用するのか?が3巻の大きな見どころ。
一方、ルーシーはファイヤーアーベントから、チャーリーを狙う真の目的を聞かされる。さらに養父母にも危険が迫り…?『ダーウィン事変』4巻へ続く!
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