「大江戸寿司番付」で順調に勝ち上がる湧吾。しかしその前にはかつてない強敵が!ノーガードの打ち合いの末に勝利するのは…?
せきやてつじさんの漫画『寿エンパイア』7巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『寿エンパイア』7巻 主なあらすじ
- 「大江戸寿司番付」二回戦の相手は、「小樽のカミソリ」徳山。北海道の食材を活かした寿司に定評があり、また産まれてくる子供のために負けられない彼が繰り出すのは、「猿払ホタテと蝦夷バフンウニの握り」!
- 高得点を叩き出すその握りに対し、湧吾が繰り出したのは「ヤリイカの握り」。ただのヤリイカ…ではなく、手間暇かけて熟成させたもの。それを見事な包丁さばきでネタにした湧吾。「エンジョイ!」
- 見事、逆転勝利を飾った湧吾。対戦相手である徳山との間にも爽やかな交流が。それをブチ壊したのは、次戦の相手・廣田。
- 「マグロはカネだ!」と言い切る彼は、「六本木の怒れる牡牛」と呼ばれる寿司職人。凄腕の持ち主だが、湧吾は彼が部下に暴力を奮う姿を目撃、止めに入る。
- 「外野が師弟関係に口出しするんじゃねぇ!」怒る廣田は、この後の対戦で白黒付けよう、と湧吾に宣戦布告!そんな廣田には不幸な過去があり、それ故暴力を…?
- そして始まった3回戦。マグロを使った強烈な寿司を審査員に振る舞う廣田に対し、「旬の魚はどれだけ金を積んだマグロにも負けたりしない!」と自信のネタを繰り出す。その結果は…ドロー!ここから地獄の寿司合戦が始まった…!
対戦相手との友情!
7巻でメインとなるのは、「大江戸寿司番付」二~三回戦。一回戦に引続き、いずれも個性的な背景を持ち、そして自信の寿司を繰り出してくる職人たち。
たった一度の対戦ながら、相手の背景を手を抜かずに描くのが、『寿エンパイア』の醍醐味。その積み重ねが湧吾の勝利に厚みを持たせていて、実に読み応えがある。
また湧吾の真っ直ぐなキャラクターが、対戦後に寿司職人たちと交流、引いては友情を育んでいく様も、読んでいて心地よさを感じる。迫真の寿司バトル、そして深まっていく人間関係が面白い。
児島から目が離せない!
その「大江戸寿司番付」の最中で、湧吾と友人?になった麻央里は、なんと「たつくら」に来訪。そこで待ち構える朝里と湧吾を巡ってバッチバチに…?こちらもまた見どころ(笑)。
そしてやはり避けて通れないのが、金沢華山の児島。華山泰臣に湧吾を紹介したり、母に関して「俺に勝つ事ができたら、知ってる事は全部教えてやるよ」と宣言したり。あれ、やっぱりイイやつなんじゃ…?
まあそれには「ゴミのお前が俺に勝てたら」と続くのだが。そんな口の悪さもお茶目、どこか憎めないそのキャラクター。さらなる活躍が待たれる!『寿エンパイア』8巻へ続く!
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