正義のヒーローが存在しない現実の日本で、巨大怪獣が現れた!その時、国を守れるのは自衛隊だけ…?
井上淳哉さんの漫画『怪獣自衛隊』1巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『怪獣自衛隊』1巻 主なあらすじ
- 令和X年、太平洋沿岸で大津波が発生。日本にも被害が出る。その津波から一ヶ月後、日本最南端・沖ノ鳥島の工事現場を、巨大な生物が襲う。
- その救援要請をキャッチした海上自衛隊護衛艦”くれづき”は、現場近海で巨大生物に遭遇。砲雷長・大和令和2等海佐は攻撃を進言するも聞き入れられず、”くれづき”は撃沈されてしまう。
- その4年後、今度は尖閣諸島南小島に現れた巨大生物。中国海警船を沈めたのち、豪華クルーズ船”富岳”に接近。富岳の船底に取り付き、触手で人々を襲い始める!
- その富岳には、防衛大卒の女性・防人このえが観光で祖母と共に乗船。日本政府の対策本部からの要請を受け、任官前だが自衛官として活動することに。果たしてこのえは巨大生物から富岳の人々を守ることができるのか…?
怪獣に立ち向かう自衛隊
日本人にとってはいろんな意味で馴染みの深い「怪獣」。その怪獣が突如日本に襲来したら相手をするのはそう、「自衛隊」しかいない!
…しかし未知の巨大生物を相手に、自衛隊はどう動くのか?何が出来るのか?
それをリアルなタッチで描くのが漫画『怪獣自衛隊』。いろいろな意味に取れるタイトルだが、本作の内容によるニュアンスとしては「怪獣に立ち向かう自衛隊」というもの。
実際に遭遇しても攻撃できず?
物語冒頭で起こる、地殻変動と大津波。おそらく怪獣の出現と関係があるでその現象ののち、地球表面に巨大にして異形の怪獣が姿をあらわす!
自衛隊の艦船が怪獣に相対するが、様々な制約を受ける自衛隊は容易に攻撃ができず。また魚雷を装備していても、「対生物」を想定していない兵器ではそもそも対等に立ち回ることが難しい。
そんな政治的にも兵器の能力的にも、相手をすることが困難な相手「怪獣」。それに自衛隊は如何に対応してくのか?が『怪獣自衛隊』の見どころ。
自衛官・このえが奮闘するが…?
そんな『怪獣自衛隊』、1巻で中心となっていくのは、主人公のひとりである自衛官・防人このえ(※正確には防衛大学卒で入隊前)。
見た目は可愛らしいが、過去に大津波で自衛隊に救われて以来、ヒーローとなることを目指して自衛官となった女性。人々に襲いかかる触手を相手に奮闘するが果たして?
巨大怪獣の迫力と、閉鎖空間となった船内での局地戦。序盤にして異なる面白さを見せる『怪獣自衛隊』。息を呑む展開のまま、『怪獣自衛隊』2巻へ続く!
コメント