格差企業への新たな攻撃!:漫画『ダーウィンクラブ』2巻レビュー

格差社会に過激に挑戦してきた謎のテロ組織「アングリービーグル」。それに強く関わっているであろう男を追う刑事・大良。しかし敵は警察内部にも…?

朱戸アオさんの漫画『ダーウィンクラブ』2巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。

前巻『ダーウィンクラブ』1巻のレビューはこちら

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『ダーウィンクラブ』2巻 主なあらすじ

ダーウィンクラブ(2) (モーニングコミックス)
  • 父を殺した犯人にして、テロ事件に関連していると思しき男「佐藤」の尻尾を掴んだ刑事・大良。先輩刑事・松井とともに出現場所を張り込む。
  • 移動した佐藤を尾行するが、そこに後輩刑事・宮本が拳銃自殺した、という連絡が…。捜査本部の内通者を調べていた彼を殺したのは誰なのか…?
  • 失意の大良は松井に連れられ、彼と協力する警務部の女性刑事・高津と合流、状況を確認することに。その中で大良は、犯人グループの左腕に「共通のマーク」があることに気づく。
  • その後「佐藤」の身元が、投資会社と慈善団体を経営する38歳「田中」と判明。高津の相棒刑事が行動確認するが、あえて尾行させられている感覚が…?
  • その田中は、新たな格差企業をターゲットに。不祥事の証拠と引き換えに、直接CEOに慈善団体への寄付を迫る。拒否するCEOは、子飼いの反社勢力に田中への「攻撃」を依頼。
  • しかしそれを予想していた田中は、「組織」の人間を使ってそれを返り討ちに。そして企業への攻撃が始まる…。

後輩刑事が犠牲に…

世界的大企業にトップと社員の格差是正を警告、3年の時を経てテロ行為を開始した「アングリービーグル」。その関係者と思われる男「佐藤田中(仮)」を追う大良。

だが、別行動をしていた後輩刑事が「自殺」に見せかけて殺害されてしまう…というショッキングな展開に。主要(と思っていた)人物の退場は、結構なインパクト。

当然、怒りに燃える大良だが、その新たな「相棒」となる先輩刑事・松井がなかなか面白い人物。1巻ではパワハラ感が強かったが、「イヤなヤツだが仕事はできる」感じで要注目なキャラクター。

大良の身に起こる驚きの異変

そしてついに大良たちの前に姿を表した「佐藤田中」。しかしのらりくらりと動き、先の予想が困難な男。問題企業に対して過激な行動を仕掛けていくが、その真の狙いは何か?というのはまだまだ不明。

その中で起きる、陰惨な事件。朱戸アオさんのこれまでの漫画は医療系のサスペンス・ドラマが多いが、その作風が本格サスペンスにもマッチ。非常に緊迫感があって面白い。

そんな『ダーウィンクラブ』、2巻終盤では主人公・大良の身にビックリな展開が。それは予想してなかった…。さらに結構カワイイ妹がいることも判明(笑)。そう言えば1巻冒頭で名前が出てたな…。

そして2巻ラストで、ようやくタイトル回収。大良は父の仇を取るため、いよいよ「組織」内部へ切り込んでいく…!『ダーウィンクラブ』3巻に続く!

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