チャーリーの身体に異変が…?:漫画『ダーウィン事変』4巻レビュー

ALAの謀略で、大切な人たちを失ったヒューマンジー・チャーリー。友人・ルーシーの前から姿を消すが…?

うめざわしゅんさんの漫画『ダーウィン事変』4巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。

前巻『ダーウィン事変』3巻のレビューはこちら

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『ダーウィン事変』4巻 主なあらすじ

ダーウィン事変(4) (アフタヌーンコミックス)
  • 自宅に放火され、さらに愛する養父母を「殺された」チャーリー。人間に不信の目を向け、姿を消す。
  • 悲しみに打ちひしがれる友人・ルーシーだったが、程なく森の中で疲弊したチャーリーと再会!その無事を確認する。
  • しかし「人間の保護者」という後ろ盾を失ったチャーリー。ルーシーは彼の権利獲得に動いていた議員・リナレスと会談するが、「別の里親を用意する」という提案に絶望する。
  • その状況を打破したのは保安官のフィル。チャーリーの幼少時の出来事から、彼を危険な存在とみなしていたが、養父バートとの会話や高校襲撃事件より態度を軟化。妻・グレイスと共にチャーリーを里子として迎え入れる。
  • ひとまずその所在を落ち着かせることが出来たチャーリー。再び研究所へ通うことに。そこで彼の肉体と精神に、大きな変化が起きていることが分かる。それは「思春期」と呼ばれるもので…?

新たな生活がスタート

もともと「人権」の無いチャーリー。養父母を失ったことにより、その「権利(ライツ)」が非常に曖昧なものに。それを救ったのは意外な人物、物語序盤では彼を敵視していた保安官・フィルだった。

「モノ」であるチャーリーを、自分が「拾得物」として持ち帰っても問題ないだろ?というその理屈。『ダーウィン事変』におけるチャーリーの所在を逆手に取った発想が面白い。

そして新たな生活を始めることになったチャーリーだが、フィルの妻・グレイスがなかなかユニークなキャラクター。ちょっと世間知らず?な彼女の振る舞いが、殺伐とした物語の中で一種の清涼剤に。

チャーリーの「思春期」、そして事件が…

落ち着きを取り戻しつつあるチャーリーだが、しかし数多くの事件がきっかけになったのか、その体には今までに無かった「異変」が。

それは「思春期」!もともと人間を大きく凌ぐ能力を持っていた彼だが、その変化により肉体・頭脳ともさらに発展を遂げることに。例えるならサイヤ人から超サイヤ人へ、といったところ?

そしてそれは彼の「精神」にも変化を及ぼす。思春期を迎えた少年の欲求と言えば…もちろん言うまでもなし(笑)。その衝動はもちろんルーシーに向けられるわけだが、二人の交わす会話と、緩やかな関係性の変化が、非常に興味深いところ。

そんな感じの『ダーウィン事変』4巻。殺伐とした空気がやや和らいだ…と思いきや、後半で衝撃の展開が!

行方をくらましたファイヤアーベントの不穏な動き、新たな発生した凄惨な事件、そしてチャーリーの出生にも関わる「衝撃の事実」が判明し…?

毎回大なり小なりショッキングな出来事が起こる物語だが、正直この展開には超弩級の驚きが。面白いわ…!『ダーウィン事変』5巻へ続く!

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