迷宮を進むライオスたち。しかしその姿に「奇妙な変化」が…?そして西方のエルフ「カナリア隊」は、本格的に迷宮への介入を開始。過去の苦い経験からそれを食い止めたいカブルーは…?
九井諒子さんの漫画『ダンジョン飯』8巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『ダンジョン飯』8巻 主なあらすじ
- 気づかぬうちに不思議な茸「チェンジリング」に触れていたライオス一行。気づくとその姿、というか「種族」が変化していた…。
- 兎にも角にも先を目指す一行は、何の因果か最初の目的地「最奥」へ辿り着く。巨大な扉を何とか開くと、そこにガーゴイルが襲来!
- 慣れぬ体で強力な魔物に苦戦するパーティ。しかし敵を撃退する鍵もチェンジリングにあった…?
- 必死の思いでガーゴイルを倒し、扉の奥に続くドワーフの遺物を探索する。そこでライオスが仲間たちに語ったのは、冒険の始まり、そして妹・ファリンとの絆だった…。
- その頃地上では、西方のエルフ「カナリア隊」が活動を開始。迷宮へ介入するために行動を開始する。
- しかしかつて迷宮+エルフ絡みで故郷を失ったカブルー。その轍を踏むまいと、島の裏側を牛耳る実力者に事態の収拾を依頼。
- が、既に「迷宮の魔力」に取り憑かれていた実力者は、逆にカブルーたちを亡き者にしようと襲いかかる!
- そこでカナリア隊のリーダー・ミスルンは、その強力な力を発揮!返り討ちに。だが人々の欲望を飲み込んだ迷宮は、次第に暴走。その裏には「狂乱の魔術師」が…?
「チェンジリング」でライオスたちの姿が…?
7巻ラストで不思議なキノコ・チェンジリングに触れたパーティ。8巻冒頭でそれぞれの「種族」が変化。具体的には
- ライオス:トールマン→ドワーフ
- マルシル:エルフ→ハーフフット
- チルチャック:ハーフフット→トールマン
- イヅツミ:獣人→コボルト
という感じ。ハーフフットになったマルシルが意外にカワイイ(笑)。
さてもう一人、センシは一体何の種族になったのか?これは爆笑なので、ぜひ本編でご確認いただきたい。
そして体が思うように動かない中、強敵ガーゴイルに襲われ、これを辛くも撃退した一行。新たな目的「翼獅子探し」に向かうのだが、その途中で語られるのは、ライオスが冒険者なる過程と、妹・ファリンの結びつき。
魔術の才がなまじあったがために、孤独な幼少時代を送ったファリン。そんな彼女を自立するまでは傍らで支えたい、と願うライオス。意外な兄妹愛にしんみり…。
そしてマルシルは号泣(笑)。その彼女を意外にもイヅツミが(おっかなびっくり)慰めたりして、新たなパーティの形が出来上がっていくのが面白い。
カナリア隊が活動開始!カブルーは…?
一方、地上では西方のエルフ・カナリア隊が、本格的に迷宮へ介入。そこで明らかになるのが、カナリア隊のリーダー・ミスルンの実力。
不自由なのか常に片目を薄く閉じ、無表情な彼。その能力は「転移術」なのだが、方向音痴が加わって「どこに飛ばされるかわからない」という凶悪な性能を発揮。
その半数は古代魔術に関わった犯罪者だけで構成され、迷宮攻略のためだけに技を磨いている、と言われるカナリア隊。仲間のエルフたちもかなりの実力があるようだが、人を人も思わぬ考え方・行動が不穏な空気を…?
その中で意外な輝きを放っていくのが、冒険者カブルー。かつて故郷を失った彼は、島を同じ結果にはしまいと奔走していくのだが、あれ、案外いいヤツじゃん…?
そして迷宮の未来を憂うカブルーは、希望の星としてライオスに期待を託すことに。しかし当の本人は魔物食に夢中(笑)で…?『ダンジョン飯』9巻に続く!
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