自分を裏切った人間たちへの反撃を始めた建男。なんと諸悪の根源である福地と接触、自らジャンボマックスに関わることを申し出る。そして再び鹿子・須磨岡と顔を合わせることに…。
高橋ツトムさんの漫画『JUMBO MAX~ハイパーED薬密造人~』5巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
前巻『JUMBO MAX~ハイパーED薬密造人~』4巻のレビューはこちら
『JUMBO MAX~ハイパーED薬密造人~』5巻 主なあらすじ
- 福地と交渉し、有利な立場で関西のジャンボマックス製造工場へと足を踏み入れた建男。自分を裏切った鹿子と須磨岡に再び相まみえる。
- 「ボクを裏切ったのはいいが、ジャンボマックスを楽しみにしていた人たちの未来を奪ったのはダメだ!」想いをぶちまける建男。そして工場で生産されたジャンボマックスを「B級品」とこき下ろすが、鹿子が反発!「アンタがアレを作れたのは素材のお陰なんだよ!」
- その鹿子に対して、技術を持って品質を上げられることを証明する建男。鹿子もそれを認めるが、同時に「もっと高品質の薬を安定して作れるのでは?」と提案。化学物質で性能を高めた「プロトタイプ」を建男に渡す。
- それを福地に試して欲しい、と「取引」を持ちかけられ、了承する建男。しかしそこで「みんなで犯した罪を償う」とはっきり告げる。
- しかし「取引」は、脱出を試みる鹿子の作戦だった…!その後、建男の手からジャンボマックスを受け取る福地は、自らその効果を試すことに。それが新たな騒動を巻き起こし…?
建男の目的が明らかに!
福地と接触し、ジャンボマックス製造工場で監禁されている鹿子・須磨岡に再会した建男。そこで「薬に対する情熱」を改めてあらわにする。
自分が初めて感じた「あの感覚」、そしてそれが人々に歓びをもたらすことを生きがいにしてきた彼。現状を顧みて「ボクにはもう、失うモノも怖いモノもないよ」と語り、そして「全員で罪を償う」という目的を宣言!
自分をないがしろにしてきた人間たちへの「復讐」が彼を動かしていたはずだが、その意外な着地点が明らかに。これは驚き…!
だがその建男にあからさまに敵意の目を向ける人物が。それはかつての仲間・鹿子。研究者として独自にジャンボマックスの改良を続けていた彼女は、「かなり危険なプロトタイプ」、そして建男を、脱出の手がかりとして利用することに。
プロトタイプが福地の口に入れば、建男の目論見を潰し、自分たちにも勝機が出てくるかも…?不敵に笑うその表情に、何とも言えない恐ろしさが。
ジャンボマックスが新たな悲劇を巻き起こす!
玉砕覚悟である建男の目論見も知らず、彼が作った精度の高いジャンボマックス、そして鹿子のプロトタイプをそれと知らずに受け取る福地。
そして建男は、自分をマークする刑事・大佛に接触。「もう終わりにしたい」と強力を願い出る。その最終目的は、ジャンボマックスを所持・服用した福地を逮捕させること…!
福地はジャンボマックスを手にし、大佛も建男の「密告」に乗ってきた。あとは計画通り…
…といかないのが『JUMBO MAX~ハイパーED薬密造人~』!予想外のトラブルが巻き起こした「悲劇」は、事態の収拾どころか新たな怨嗟の火種となり、建男は再び窮地に…?
「建男の反撃」にワクワクしていたはずが、物語には再び不穏な空気が漂い始めることに。ドロドロしたサスペンス感が読者の胸のモヤモヤを増幅させていくのだが、さて建男の次なる行動は…?『JUMBO MAX~ハイパーED薬密造人~』6巻へ続く!
コメント