「東京寿司職人若獅子杯」で準決勝に駒を進めた、湧吾と藤原。次なる相手は美大出身の女性寿司職人二人組!一方、「気になる握り方」をする職人が現れてー?
せきやてつじさんの漫画『寿エンパイア』3巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『寿エンパイア』3巻 主なあらすじ
- ベスト4に進むための寿司対決が行われていく「東京寿司職人若獅子杯」。先に進出を決めた湧吾・藤原チームの相手となるのは、美大出身の変わり種寿司職人、桃ノ木・柿原チーム。
- 寿司を「アート」と捉え、卒業制作も寿司を握った二人。地道な修行+独創性で一流の寿司職人を目指すが、「女」であるというだけで悔しい思いをしてきた。
- その「壁」を乗り越えるために、若獅子杯に出場した二人。独創的な寿司を握り、審査員たちを唸らせる。斬新さだけではなく、確かな実力を持つ彼女たちに、湧吾と藤原は勝てるのか?
- 不安を感じる藤原に、「勝ち負けだけじゃないだろ?やるべき事をやろう」と声をかける湧吾。道筋を見出した二人は、全力で桃ノ木・柿原チームに挑んでいく。
- 一方、同じ華山の仲間である伊坂・岸田チームは、一風変わった寿司を握る「あじま」チームと当たることに。そのリーダー・阿島は、何と湧吾と同じく「落雷」の使い手だった!しかも雅の母と何やら繋がりがあるようで…?
女性寿司職人の悔しさ…
「東京寿司職人若獅子杯」準決勝へ。湧吾・藤原チームの相手は桃ノ木・柿原、二人の女性寿司職人。この二人の経歴が面白い。
互いに地方出身の貧乏美大生で、回転寿司のバイトで知り合う。その回転寿司で働く老職人たちに寿司を習い、それを課題として卒業。
やがて二人で寿司屋を開業することを目指すが、修行先で女性であるが故のハラスメントを受け、男性を見返すために若獅子杯へ出場ー。
こんな感じで、対戦相手の寿司職人ひとりひとりにリアルなバックグラウンドを持たせるのが、『寿エンパイア』の真骨頂。脇役たちの行動や寿司に説得力が生まれ、寿司バトルがより盛り上がる!
若獅子杯決勝!相手も「落雷」を…?
そしていよいよ、若獅子杯における「ラスボス」が登場!
怪しげな雰囲気を身にまとい、物語の敵役とも通じているような寿司職人・阿島。湧吾が母から教わった技「落雷」を使い、一部審査員からは批判も受ける独創的な寿司を握る男。
東京の町を見下ろして「こんな街ーブチ壊してやる。俺の寿司で!」とのたまう阿島。その真意とルーツが気になるのだが、そこには壮絶な過去が…?
そして華山の女将(雅の母)から明かされる、湧吾の母・美咲に関する衝撃の事実。それを聞いた湧吾は…?『寿エンパイア』4巻へ続く!
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