気弱な16歳の少年。不良グループに目を付けられるが、偶然から空手の師範と出会い、その人生を変えてゆく!
長尾謙一郎さんの漫画『三日月のドラゴン』1巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『三日月のドラゴン』1巻 主なあらすじ
- 鎌倉・七里ヶ浜に住む、いたって普通の高校生・月島龍之介。ある日海岸で、不良グループに絡まれる友人を発見する。
- 不良たちの理不尽な言い分に怒りを覚えるが、力の無い龍之介には何もできない…。だが運悪く彼らに見つかってしまい、友人ともども「慰謝料」を請求されることに。
- しかし祖母と二人のつましい生活。そんな金が用意できるはずもなく。悩みながらコンビニでバイトをしていると、刃物を持った強盗が!さらに折り悪く、酔っぱらったおっさんも店内に!
- おっさんをかばうため、強盗にしがみついた龍之介だが、あえなくふっとばされる。それを見ていたおっさんは、不思議な動きで強盗をノックダウン!その動きに感銘を受けた龍之介は、おっさんに弟子入りを志願する。
- …が、あっさり断られ意気消沈。さらに不良たちの嫌がらせは祖母の近くにも…?自分の弱さに打ちのめされる龍之介…。
- そんなある日、道着で逆立ち歩きをする奇妙な男性を目撃する龍之介。興味が湧き後をつけていくと、古びた寺の中へ。そこには逆立ちの男性と組手をする、酔っぱらいのおっさんがいた!
- 再度、弟子入りを志願する龍之介。「どうしても強くなりたいんです…!!」その思いを聞き入れた男たちは、道場入りを許可。空手修行の道が開かれる…!
不良に勝つために空手修行!
不良グループに言いがかりをつけられた少年。金品どころか、身内への危害まで及びそうに!
そんな時に偶然出会ったのは、ちょっと変わった空手師範。そこから不良に負けない強さを得るための修行が始まった!
…というどこかで聞いたような「ベタ」な展開を見せる『三日月のドラゴン』。が、それは計算ずく。あえての「ベタさ」を徹底させることで、主人公・龍之介との一体感が湧き上がり、不思議な高揚が。
理不尽な暴力を受け、しかしそれに立ち向かうことが出来ないのは、己の弱さが故。逆境に打ち克つには、自分が強くなるしかない!
そんな気持ちがひしひしと伝わり、熱い気持ちになってくる!
意外とにぎやかな?修行風景
その龍之介を鍛え上げるのは、道場師範・凡拙。一見弱そうなの初老男性だが、酔っぱらいながら強盗を撃退してしまうほどの、底しれぬ力を持つ空手の達人。
その修行風景には、凡拙の息子で同じく師範の愚太郎、ちょっと気の強い孫娘・菊代も加わり、にぎやかなものに。また道場に通う内に、カワイイ道場生・千秋とも知り合いになっちゃう龍之介。これは青春の予感…!(笑)
しかし強くなるには時間が足りない!果たして龍之介は不良に勝つ力を手に入れることができるのか?『三日月のドラゴン』2巻へ続く!
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