不良グループから理不尽な暴力を受け続ける龍之介。我慢の限界を超えた時、その思いを師匠に吐露。その気持を受け止めた師は…?
長尾謙一郎さんの漫画『三日月のドラゴン』2巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『三日月のドラゴン』2巻 主なあらすじ
- プールの授業中、友人がJたち不良グループから依然、暴行を受け続けていることに気づく龍之介。聞けば家が放火未遂にあったとのこと。戦いへの決意を新たにするが、果たして自分に何ができる…?
- そんな思いを抱きながら稽古していると、師・凡拙の蹴りを受ける機会が。スゴイ蹴りが来る!…と思いきや、意外にへなちょこ…と思った瞬間、「何かの圧力」に吹き飛ばされる龍之介!「本物」に触れ、凡拙のように強くなりたい!と強く誓う。
- しかし理不尽な暴力がさらに龍之介を襲う!バイトしているコンビニに現れた不良グループは、店長に暴力を。さらに土下座する龍之介を足蹴にし、我が物顔で商品を略奪していく。
- 己の力の無さに、大声で泣きながら夜の道を歩く龍之介。「僕の何が…いけないって言うんだ!」気づくと足は道場へ。そこには経をあげる凡拙が。「悩み事があるんだろ?」と声をかける凡拙に、堰を切ったようにこれまでのことを話す龍之介…。
- それを聞いた凡拙。「そんな理不尽な輩どもは…ブチのめしたら良~~~い!!!」それを聞いていた師範代・愚太郎も、「その話、交ぜてくださいよ!」かくして3人は、龍之介を鍛え上げる2週間の山ごもりへ。
- 車で山に向かう愚太郎と龍之介。山ごもりを「優雅なサマーバケーション」と笑う愚太郎の言葉に安心する龍之介だが、先行していた凡拙と会うと何やら雰囲気が違う…?
山で空手修行開始!
不良グループの嫌がらせに耐えきれず、その思いを師に吐露した龍之介。それを聞いた凡拙のお言葉は…「そんな奴らはブチのめせ!」
おいおい、空手師範が暴力を推奨していいんかい!(笑)とツッコむところだが、これが『三日月のドラゴン』の面白さ。ユニークな空手師範代がいい味出してるぅ!
そして始まった山ごもり修行。いつもは温かい眼差しで弟子たちを見る凡拙だが、何やら様子が違う…。厳しいランニングを終えたばかりの龍之介に、いきなりローキック!「自分の弱い部分を他人に悟られるな!」
鬼と化す師匠…?
短期間で不良に勝てる力を与えるため、あえて心を鬼にして龍之介に厳しく当たる師匠。しかしその目には涙が…?
非常にわかりやすい(笑)のだが、こういうベタな展開が『三日月のドラゴン』らしさ。ちなみに凡拙の胸の内は、息子である愚太郎によってバレバレ…。
その師匠の下で、「生きるか死ぬか、むき出しの血生臭い世界」で厳しい修行を重ねる龍之介。その感覚は徐々に研ぎ澄まされていく。やがて10日が過ぎた頃、師匠から「奥義を伝授する」との言葉が。果たしてその奥義とは?
一方、町では不良グループの魔の手が、龍之介の周辺に…。奥義の習得は間に合うのか?『三日月のドラゴン』3巻へ続く!
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