犯罪を取り締まる警察の巨大ロボ!:漫画『機動警察パトレイバー』1巻レビュー

急増する犯罪に対抗するべく導入された、警視庁の新型メカ「パトレイバー」!しかし新設された特車2課第2小隊に配備されたのは、クセのある警察官ばかりで?

ゆうきまさみさんの漫画『機動警察パトレイバー』1巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。

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『機動警察パトレイバー』1巻 主なあらすじ

機動警察パトレイバー(1) (少年サンデーコミックス)
  • ハイパーテクノロジーの発達により急速に普及、あらゆる分野に進出した多足歩行式大型マニュピュレーター「レイバー」。しかしそれは同時に、「レイバー犯罪」と呼ばれる新たな社会的脅威を引き起こす。
  • 多発するレイバー犯罪に対抗するべく、警視庁は特殊機械化部隊・通称「パトロール・レイバー中隊」を創設。ここに「パトレイバー」が誕生する。
  • のち「特車2課」となったパトレイバー隊。新設される第2小隊には、篠原重工製の新型レイバー98式AV・通称「イングラム」が配備。隊員も適性試験を経て選抜されることに。
  • かくして後藤喜一警部補以下、イングラム1号機フォワード(搭乗者)・泉野明、1号機バックス(指揮車担当)・篠原遊馬など、「個性的な面々」が特車2課第2小隊に集結!
  • …するも、東京の片隅にある埋立地に建てられた本部。しかも肝心のイングラムが届かない!草刈り以外にすることのない野明たち…。
  • しかしついに!イングラムが配備。遅れていた隊員も配属され、隊長+隊員5名の特車2課第2小隊が本格的に稼働。折しも強力な輸出用レイバーによるテロ事件が発生!第2小隊の初陣となるが…?

コミック版「パトレイバー」始動!

各種メディアミックスされた大人気ロボットアニメ『機動警察パトレイバー』。ゆうきまさみさんによる、そのコミック版が本作。アニメ版とは微細に設定が異なり、またストーリーもオリジナル展開となっている。

そのスタートとなる第1巻。主人公・泉野明はじめ個性的な隊員が特車2課第2小隊に集い、また新たに警察に配備された新型レイバー・イングラムが稼働。そして初めての事件に対峙していくまでが描かれていく。

今なお色褪せない面白さ

『機動警察パトレイバー』は、実に多彩な魅力を持つ漫画。ボーイッシュでレイバー好きな主人公婦警、イングラム開発元の息子であるパートナー、「昼行灯」な隊長などユニークなキャラクター。

レイバーと呼ばれる多足歩行式大型ロボットが一般化され、またそれが犯罪にも使われるように。そこでヒーロー然とした外観と実用性を兼ね備えた主人公機・イングラムが産まれた、という設定。

そして「警察というお硬い組織」がメインの「巨大ロボットもの」でありながら「意外とスチャラカ」、だが「いろんな意味で本格的」な物語。

それらが「ゆうきまさみ」という稀代の漫画家により取りまとめられ、令和に読んでもなお、色褪せない面白さを感じさせる漫画となっている。

まずはこの1巻から!

さて、この1巻ではレイバーが普及した社会背景の描写を皮切りに、第2小隊の顔見せとともに、主役機イングラムが登場。そして事件発生!隊員たちがまとまっていくまでが描かれる。

コミカルだが、しかし「警察官」である野明たち第2小隊の面々が、クセのある隊長・後藤のもとで新鋭機「イングラム」とともに活躍していく様子。「ロボット漫画」としても「警察漫画」としても、存分に楽しめる内容。

コミックスは全22巻だが、1巻のストーリーはこの巻で完結しているので、興味を持たれた方はまず今巻を手にとって楽しんでいただきたい。『機動警察パトレイバー』2巻に続く!

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