今日から東京の高校生！石川県からやってきた少女は新生活への期待に胸ふくらませるが、入学初日にいきなり失敗…。そこをイケメン男子に助けられ…？
高松美咲さんの漫画『スキップとローファー』1巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『スキップとローファー』1巻 主なあらすじ
- T大法学部を首席で卒業、総務省でキャリアを積み、定年後は地元で市長…。明確な人生設計を抱き、石川県のはしっこから東京の進学校へ進む高校一年生・岩倉15歳！
- 入学初日、新入生あいさつをする予定の美津未だったが、駅で迷ってしまう。そんな彼女に声をかけたのは、同じく新一年生のイケメン・志摩聡介。
- 聡介の案内でなんとか入学式に間に合った美津未。無事にあいさつもこなすが、緊張のあまりリバース！初日から「吐いた人」として一躍注目を浴びることに。
- いろいろつまずきながらも、聡介やクラスメートと友達になった美津未。輝かし？高校生活をスタートさせる。
- 一方の聡介。端正な顔立ちと柔らかな物腰で、特に女子から注目を浴びる存在。しかしその過去にはあまり触れられたくない秘密が…？
前向きな主人公・美津未！
主人公・美津未。田舎育ちながら成績優秀な彼女は、立身出世を夢見て東京への進学校へ。しかし今まで同級生は少人数だったため、都会の少年少女たちのやや複雑な人間関係に戸惑いが。
だが元来、ポジティブな性質を持つ美津未。彼女が周囲に良い影響を与えながら、徐々に友人たちと交流を深め、愉快な？高校生活を送る様が、『スキップとローファー』では描かれていく。
本作の面白さは何といっても、美津未のユニークなキャラクター。見知らぬ土地で、しかも地元の友人たちとは性質の異なる同級生たちに囲まれるという環境。
今までに味わうことのなかった「人間関係の難しさ」に直面する彼女だが、前を向いて歩いていく様が心地よい。
影のあるイケメン男子…？
また物語では美津未だけではなく、同級生たちにもスポットライトが当たることも。
高校デビューを目指していたり、ややギャル風で取っ付きにくかったり、逆に陰キャ風で引っ込み思案だったり…。様々な性質を持つ高校生たちが「クラスメート」になったことで変化をしていく様子に、群像劇的な面白さがある。
その中でも美津未と並んで物語の中核を為すのが、イケメン男子・志摩聡介。端正な顔立ちながら決して気取らず、人当たりの良い彼。誰からも好かれる存在だが、その生い立ちには少し陰が…？
そんな聡介と美津未を中心に回りだす青春ストーリー。爽やかな読後感が心地よい。『スキップとローファー』2巻へ続く！
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