人々を「悪魔」から救いたい神父。策略がハマり、デルウハを断頭台にかけることに成功。『Thisコミュニケーション』完結!…となってしまうのか?
六内円栄さんの漫画『Thisコミュニケーション』4巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『Thisコミュニケーション』4巻 主なあらすじ
- 人の心が読める神父・吉永。ハントレスたちを殺し続けるデルウハに一服盛り、断頭台でその首を落とす!
- その場に居合わせた所長は、デルウハから託された切断面接合用のスプレーを使用するが、秒を争う蘇生は間に合うのか…?
- 折り悪く施設を襲ってきたイペリット。しかしその口の中に「人間」が見えた!デルウハという優秀な指揮官が居ない中、攻撃をためらうハントレスたち。
- そこに現れたのは、復活したデルウハ!まずは逃げる神父を大砲で吹き飛ばし、続いてハントレスたちに指示、イペリットに立ち向かう!
- だがそのイペリットは、仲間や人間の「死体」を取り込んで巨大になったもの。その表面に現れた「人間」は、施設に来る前にデルウハが殺した同僚・オスカーだった。
- 圧倒的質量と攻撃力、そして強い恨みを持って襲いかかる敵。対してデルウハが取った戦法は…?
「デルウハの価値」が勝利…?
悪行を重ねてきたデルウハ、神父・吉永により遂に倒される!
…と思いきや、デルウハは「まさかの」方法で復活!そんなんアリか(笑)。
それはともかく興味深いのが、デルウハとハントレスたちの関係性。何だかんだ言って指揮官としてのデルウハは評価されており、またある種の「信頼」を寄せられていることが随所に表現されていて、物語序盤からの変化を窺わせる。
神父も「正義」とは言えない部分があるのだが、感覚的には同情できる部分のある人物。しかし「デルウハの価値」には勝てず、そのアオリを食らって退場。やや不憫…。
新種のイペリットの「正体」
しかし息つく間もなく襲ってきた新種のイペリットは、なんと人間を取り込んでいた!しかもそれが「デルウハに関係していた人間」というのが何とも…。
イペリットと同化した人間=オスカーは、デルウハが施設に来る前に「合理的理由によって」殺害した人物。もちろん「人間関係」はあったわけで、それ故デルウハに対する強い!憎しみが。
イペリットという異形のモンスターをただ倒す、という展開から、感情を反映してより複雑になった戦いが面白い。またその戦いの中で進化を遂げていくハントレスたちにも注目。
デルウハの(一時的な)死、人間を取り込んだイペリットと、目まぐるしい展開を見せる『Thisコミュニケーション』4巻。が、さらに衝撃の要素がぶっ込まれてくる!実はハントレスの一人は…?『Thisコミュニケーション』5巻に続く!
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