デルウハを倒すために”人付き”となった神父・吉永。その神父と結託したハントレス”むつ”。
しかし相手は一枚も二枚も上手で…?そして「7番目」の存在が明らかに…。
六内円栄さんの漫画『Thisコミュニケーション』5巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『Thisコミュニケーション』5巻 主なあらすじ
- 殺され続けながらも、実は記憶を失っていなかった”むつ”。仲間を傷つけずにデルウハを排除するため神父と共謀、デルウハを「二本足のイペリット」が待つという上高地へ誘導することに。
- …が、遠征に消極的なデルウハ。これはマズイ!と”むつ”は多数決を提案。しかしデルウハは予想外な「多数決対策」を…。
- だが多数決の結果は双方が思わぬ方向へ。その後、デルウハの「策略」に「反応」してしまった”むつ”。デルウハに「覚えている」ことを悟られてしまう!
- 自分が泳がされていたことに気づく”むつ”。叛意をくじかれ、今後の動きを封じられてしまう。
- その後、施設外で「誰も殺していないイペリットの死骸」を発見。その手口から「第7のハントレス」の存在が…?
- やがてガスで地表が覆われ、人類が死滅するまで数年、という状況。「7番目」が使えるハントレスならば、施設の防衛を任せて上高地への遠征も可能…。
- しかし所長も詳細を知らない「7番目」。デルウハは雪山で彼女を見つけるが、それは「ブッ飛んだ」ヤツで…?
“むつ”の真実が明らかに!
4~5巻で、”むつ”が実は「記憶をリセットされていなかった」ことが判明!
これは「ゲームのルール」を大きく変える出来事で、さてデルウハはどのように対処するのか?またはできないのか?が5巻前半の大きな見どころ。
人では無くなった神父と結託、デルウハを排除するために、彼を何としても上高地へ誘導したい”むつ”。しかし「悪魔」にはやはり敵わないのか…?巧妙な罠にかかり、結果、精神的に屈服してしまうことに。
それにしても、そこに至るまでの過程が面白い。多数決に対する予想外な「工作」、デルウハが犯した「殺人」(別に初めてでは無いのだが…)、そして実は伏線が1巻から張られていた!という事実。色々と驚きが。
「7番目のハントレス」がもたらすものは…?
『Thisコミュニケーション』5巻の中盤~後半では、さらなる新展開!なんと第7のハントレスが登場!しかしこいつがちょっとクセの強いヤツで…?
一人「7番目」に出会ったデルウハは、トチ狂って襲ってきた彼女を殺害。そこには意外な落とし穴が…。ここでも「ルール」を逆手に取った展開があり、その意外性にゾクゾクする。
そしてその「殺人」がイペリットと戦闘中のハントレスたちに余波を及ぼし、さらに微妙なバランスで成り立っていたチームをバラバラに…?
4巻に続き、物語の構造が大きく変わる5巻。より破滅へと近づいていっているような気がするが…?『Thisコミュニケーション』6巻に続く!
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