一見フツーなアルバイト。だが高額な報酬には訳がある!危険な裏バイトに精を出す同級生コンビ。彼女たちのたどり着く先に待ち構えるものは…?
田口翔太郎さんの漫画『裏バイト:逃亡禁止』1巻コミックス・レビュー。ややネタバレあり注意。
『裏バイト:逃亡禁止』1巻 主なあらすじ
『裏バイト:逃亡禁止』の主人公は裏アルバイター、黒嶺ユメ(ユメちゃん)と白浜和美(ハマちゃん)。
もと同級生の二人が第1話で再会。それぞれの事情で大金が必要な二人がコンビを組み、危険な裏バイトにチャレンジしていく、というホラー・オムニバス。
『裏バイト:逃亡禁止』1巻では、下記の4編を収録。
- 『ホールスタッフ』
森のレストランの泊まり込みスタッフとして、「時給1万5千円」の高額報酬で働くユメと和美。しかし森の中には怪しい空気が…? - 『ビル警備員』
深夜のビル警備員としてバイトする二人。特に「7階」を念入りに見るように指示される。そして二人を指導した専任警備員は自ら命を…。 - 『個人向け配送業』
二日後の指定時間に「鞄」を届けるバイト。ただし中身は絶対に見てはいけない。単純な内容かと思われたが、行く先々でなぜか鞄が狙われる…。 - 『治験』
「1週間で三百万」の破格バイト。内容は泊まり込みで指定の薬を飲むだけ。だが徐々に仲間が減り、二人の記憶も怪しく…。
1巻 レビュー
主人公たちが恐怖体験をする、というのはホラー漫画の定番パターン。だがそれが「バイトの勤務中」に起こったら…?というシチュエーションがユニークな『裏バイト:逃亡禁止』。
しかもそれらのバイトは異様な高収入、ただし命の保証は無し!という危険なもの。普通は生きて帰れないんじゃ…と思うのだが、生還率をグッ上げるのが主人公二人の特性。
危険を「くさいくさい…」と匂いで察知するユメと、持ち前の行動力で状況を打破していく和美。二人のコンビが怖い目に遭いつつも、命からがら生き延びる。その様にドキドキ。
ではそんな彼女たちは、なぜあえて危険なバイトに飛び込むのか?そこにはそれぞれの事情があるようだが、それはおいおい。各話のホラー事案と、彼女たちの背景が密接に絡み合っていく様に面白みがある。
ホラー表現も適度なグロさで丁度いい塩梅。作者独特のヘタウマな絵も、良い相乗効果を生み出していて、安定の怖さ。
さて1巻では4件の裏バイトをこなした二人だが、恐怖案件はまだまだてんこ盛り。『裏バイト:逃亡禁止』2巻へ続く!
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